十年前の気づき。
自分が小学生の頃です。
幼なじみのAちゃんと言う子がいました。お互いの家に遊びに行くような、いわゆる仲のよいともだち。
考え方が大人でちょっぴりお姉さんみたいなその子は、クラスの人気者でした。
そんなある日、給食の時間。A子ちゃんが言いました。
「私、お肉食べられないからこれあげる」
「どうしたの?具合悪い?」
「嫌いなだけ」
「お肉が嫌いなの?どうして?」
「わかんない。味とか」
「絶対食べた方がいいよ。こんなに美味しいんだから」
その後も僕は、彼女に食べることをすすめました。けど結局のところ、A子ちゃんはお肉を食べませんでした。
僕の頭は、はてなで溢れていました。どうしても「肉が嫌いな人」というものが理解できなかったんです。もっと言うと、自分の大好物であるものを、嫌いだって言われたのがすごく不快だったのかもしれない。
僕は彼女の趣向を理解しようとせず、ただ自分の好みを押し付けてしまったんです。
「ああなんて自分は若かったんだ」ってふと思いました。
カナダへ来てベジタリアンだったりビーガンの人と接する機会がかなり多いように感じます。この前も友達が「先週からベジタリアンになった!」って言ってました。かなりハードルは低いようですね。
レストランに行ってもそういった方へ向けた料理なんかも用意されていたりするのが普通のようです。
(あまり日本でそういったメニューを見たこと無いような気がする…)
実際にA子さんがベジタリアンだったとかビーガンだったとかは分からないけど、彼女には彼女の趣向があったということを忘れちゃいけないんだなってふと感じました。
自分と違うってことを尊重できることができる世界であるべきだし、より多くの人が住みやすい世界にってなっていけばいいなあなんて思います。
それではまた