上司と外出していて、お昼前に会社に戻ると、会社の前にキッチンカーが止まっていた。

 

『買っていこうか』

 

いつものように、私の分までランチを買ってくれる上司。

 

『ステーキ丼2つ。一個はご飯大盛りで。』

 

「ありがとうございます。2つで2050円になります。」

 

下りのエレベーターは混んでいたけど、フロアに戻るエレベーターの中では二人きり。

いつも通り、他愛もない話をしてデスクに戻る。

 

自販機でお茶を買って席につく。

手に取ったお弁当は温かくて、とてもおいしくて。

50円高い私のランチは少し優しい味がして。

 

小さな幸せ見つけて、私は今日も社会を生きる。