しごとの思い出
人生初の仕事は時給ががわずか50円でした。それでもわたしは満足しました。そして目を輝かせながら日々課される業務を粛々と遂行しました。無知であるということにさえ気が付けなかったわたしをどうぞ愚かだと笑ってください。
業務は多岐にわたりました。洗濯物を畳む、皿を洗う、部屋の掃除をする。自分がやりたいと思うことをできる環境がそこにはありました。また時間を気にすることなく、自分のペースでタスクをこなすことができました。昨今のニュースを賑わしている、いわゆるブラック企業とは全く性質が異なるのです。
そしてお待ちかね。業務を終わらせた後にハグを交わし頭をなでられた瞬間に、何物にも代えがたい幸福を得ました。文字通り大きな愛を享受したのです。
こうしてわたしのキャリアは始まりました。自分の職場に求める最低条件は自分が安心して働ける環境があるかどうか。難しい時代に生きているからこそ、それが要にあるんです。
そしてわたしはいつか必ず親孝行します。わたしを育ててくれてありがとう。これからも元気でいてね。かあさん。
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